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【おばコラム】寡黙な写実画家 アントニオ・ロペス【第88回】

やる気!元気!!瑞季ー!!!

昭和女子大学3年小原瑞季です( ¨̮ )

 

 

 

今年も70日を切ったというのに

以前ブログに書いた

『2016年中にやりたい100のこと』の中に

 

72.アントニオ・ロペスの良さを誰かに伝える

 

という項目があるんです。

 

mptvstaff.hatenablog.com

 

 

それを達成しようと思います!

 

と、いうことで今日は

 

アントニオ・ロペス』という方について知っていただけたらと思います!

 

あんまり詳しく書いても…と、思うのでザックリと書いていきます。

 

☆アントニオ・ロペスとは?

現代スペイン・リアリスムの巨匠といわれる

まだまだ現役の芸術家

 

芸術というと高尚なイメージがあると思います。

しかし、リアリスムはとても緻密な写真のような絵を描くんです。

だから、予備知識は殆どいらず、その緻密性や美しさを単純に楽しめると思います。

 

「まるで写真のように」描くんですが、ロペスは人間の視界を意識して描いていた時期には視界の端がボヤけたり、肉眼では見えない遠くの部分などはザックリと描いたりなど非常に面白い描き方をします。

更に、マドリッドの風景画を幾つか描いているんです。

そのひとつ『グラン・ビア』という通りを描いた制作年はなんと26年もかけて描きました。

26年間朝方通い続けて描いた作品なんです。

10分間ほど描いたら帰るというのを繰り返したそう。

そんなに長い年数が経ってしまうと当然街も姿を変えるわけで、ロペスはそこも描きなおすなど、見たものを描く主義。

病質的とまで言われる彼のデッサン方法の凄さは映画にもなっているんです!

eiga.com

 本当に驚きますよ!!




また、彼は彫刻もやります。

私は特に孫娘の顔をモティーフにした作品が大好きです。

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これはスペイン・マドリッドのアトーチャ駅にある

『昼』と『夜』という作品の『夜』の方


ボストンのMFAにもあるんです!




アントニオ・ロペスが日本に紹介されたのは5年前の2011年

渋谷Bunkamuraにて展覧会が行われました。


実は私の卒論指導教諭(ゼミの先生)がカタログの解説など担当してたんです!

東京外国語大学出身ということもあり、通訳しつつ学術的サポートも行ったそう。

そこに至るまでとってもドラマティックなエピソードがあるんですがそれはまた別の話。



5年ほどかけて準備された展覧会。

これに実はロペス本人も来日したんです。

本人は頑なに来たがらなかったらしいんですが、

上の作品のモデルでもある孫娘が「日本に行きたい!」という言葉から来日が実現したそう。

孫娘さんは私たちと同世代ということで渋谷などに興味があったようなんですね!

おじいちゃんとしてはかわいい孫娘のお願いを聞かないわけには行かない…という。

画家というとゴッホのような激しい性格をイメージするかもですが、彼は穏やかな笑みを浮かべて話すかわいいおじいちゃんそのもの。


そんなロペスの意外な一面も…

日本に来たんだから「寿司」や「天ぷら」などの日本食を勧めても食べずに

スペインから持参した美味しくもない水で溶いたおかゆの様なモノしか口にしなかったそう。

日本で唯一口にした日本食は私のゼミの先生が勧めた「梅うどん」のみ。


穏やかな人ですが、やはり寡黙な写実画家とも言われるロペスは職人気質なよう。




絵画は見て楽しむのはもちろん、画家にフォーカスを当てると、作品の見方も少し変わったりもします。

絵を見て少し興味がもてた作品は画家の人生も調べると楽しいと思います。


人間って生きてるだけでドラマティックだなーって思っちゃいます。




小原瑞季