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【おばコラム】愛され幸福絵画で女子力アップ!?【第17回】

 

 

やる気!元気!!瑞季ー!!!

昭和女子大学3年小原瑞季です( ¨̮ )

 

本日は国立新美術館にて8/22まで開催の

ルノワール展』に行ってきました!

 

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大学生は学生証を持参すれば1200円で見れちゃいます♪

フランスのオルセー美術館とオランジェリー美術館の所蔵品で構成された企画展。

 

 

 

『絵は見るものじゃない、一緒に生きるものさ』

 

そんな言葉を残した画家・ルノワール

彼は晩年酷いリウマチに悩まされ、

筆すらまともに握れる体ではありませんでした。

しかし、彼は描きつづけました。

この言葉を体現するように。

描くしか生きる意味がないかのように。

精一杯生きた画家の晩年の作品は、

ダンスの絵の柔らかな筆感ではなく、

力強く、しかし柔和な優しい作品でした。

 

彼が陶器の絵付職人から転向したあとの絵画を

年代や絵画ジャンルに分けて展示されていました。

思っていたよりもルノワールの作品たくさん来ていて驚きました。

 

ですが、ルノワールの作品だけでなく、

同時代に活躍は出来なかったものの、

殆ど同時代にパリで活動していたフィンセント・ファン・ゴッホや、

影響を受けていて実際にルノワールの作品を手元に置いていたピカソの作品、

また同時代の相対する芸術表現のアカデミックな画家の作品も展示するなど

多角的に、また息子の映画『フレンチ・カンカン』などの映像も流し、

当時のフランス・パリはモンマルトルという

時代背景も押さえてもらえる展示となっていました。

 

 

 

私は午後の4時頃入館したのですが…

展示室に入るまで「20分待ち」という表示が( ̄▽ ̄;)

今まで色々な美術館・展覧会に行きましたが、

ここまで混んでいるのは初めてでした…

しかもこの展覧会4月中旬からやっているものなのに、

未だに待ち時間表示されるなんて((((;゜Д゜))))

日本人の印象派好きをナメていました…。

 

印象派は今までのアカデミックな絵画とは異なり

宗教画や神話画のように絵解きを必要としない、

画家が感じたもの

日常をトリミングした主題で

思い思いの新しい技法で

描いていくのが特徴です

また、日本の浮世絵から影響を受けた画家が多いことから

日本人には馴染みやすいんだと思います。

 

美術よく分からない…そう思っている人は

是非!印象派の画家の展覧会を

初めてにしていただくと入りやすいかも…!!

 

ルノワールといえば

 

頑なに自分は人物画家だと主張してきました。

なので、生涯の作品でやはり人を描いた作品が多いです。

柔らかな木漏れ日と、優しい色彩の印象が強いルノワールの絵画

特に女性を描く時の肌の質感や、頬の紅色が美しいと私は思っているのですが

当時のアカデミー主流のパリ画壇は

彼の裸婦画を

「死体のように腐った肉の色」酷評しました。

 

私は彼の木漏れ日の表現が好きなのですが

それが肌を斑にまた、青みがからせた為に酷評されてしまうんですね。

前例の無いものに世知辛いのはいつも同じということですね。

 

そんな風に当時酷評されてしまった絵画

見てみたいと思いませんか!?

本当に「死体のように腐った肉の色」に見えるのか、

自分の目で確かめてみたいですよね!?

 

実は当時そんな風に酷評された絵画も今回来ています!!!

絵画のタイトルは…

『陽光を浴びる裸婦』

 

今は進んだ文明ですからネットでも調べられますが、

やはり実物とは再現度が異なるので、実物をこの機会に是非見てみてください!

実際に見る利点は、まずはスケールですね。

大学の先生曰く「スケールを把握するのが大切」らしく、

また色もやはり印刷物などでは再現に限界もありますから、

せっかくなら実物で「死体のように腐った肉の色」かを確認してみてください!

 

どうですか?少しは興味湧きました??

 

 

更にもう一押し!!

 

ルノワールは女性や子供を多くかいています。

そこで…衣服をpick up♡

19世紀の女性のトレンドといえば…

『バッスルスタイル』

前側はスマートに、

後ろ腰をふっくらさせた

スタイルのドレスが主流になりました。

以前はフリルなどで華美な正直動きにくいクリノリンがパリでは流行していましたが、

産業革命や鉄道網が整備され始めて人々の行動範囲も拡大した19世紀後半。

そこで、ドレスもスマートになってバッスルスタイルへ!という流れらしいですよー!

また19世紀といえば、イギリスのヴィクトリア朝から子供服という概念が生まれました。

その事を頭に入れて絵画を見るのも楽しいですよね!!

バッスルスタイルの可愛いところは、フリルなどではなく生地も可愛いんですね!

大きな縦縞のドレス

白地に藍色のリボンをあしらったり

バッスル以前の華美なクリノリンとは異なる、

バッスルらしいスマートな装飾も可愛い♡

私がどんな絵画を見ながらこの話をしているのかというと…

『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』

今回の展覧会目玉作品ともいえる、ポスターに使われている作品ですね!

題名になっている「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」とはダンスホールの店名です。

二つのムーラン(風車)の麓で美味しいギャレット(焼き菓子)を出していたことから

こう呼ばれていたそうです。

先日紹介した映画『ムーラン・ルージュ』の先駆けになったお店ともいえます。

ギャレットが衰退した頃にムーラン・ルージュが開店。

ギャレットは健康的な雰囲気ですが、

ムーラン・ルージュはフレンチ・カンカンなど刺激的な夜の娯楽でした。

今回の作品ギャレットの、パリ市民で賑わう楽しい感じを描きたかったルノワールは、お針子さんや友人をモデルにこの作品を描いたといわれています。お針子さんは経済的にも自立しており、オシャレして大学生と恋をしたり当時のパリを象徴する女性達と言えるそう。

 

バッスルスタイル辺りからスマートな服になっていく洋服

現在私たちが着ているものの先祖を、

19世紀のトレンドを楽しむのもオススメです♡

 

 

 

最後に彼の有名なエピソードを。

 

ご存知かと思いますが

画塾で制作中のルノワールに師のグレールが

「君は自分の楽しみのために絵を描いているようだね」と言ったところ、

ルノワール「楽しくなかったら絵なんか描きませんよ」と答えたなんてエピソードが!

 

楽しそうな雰囲気が伝わってくるんですよね!

彼が楽しんで描いた作品を是非楽しんで見てください!

 

 

ルノワール展は8/22まで!

駆け込みにはなりますが、

気になった方は是非行ってみて下さい╰( ´﹀` )╯

 

 

国立新美術館はガラス張りで天井も高く開放的な美術館

 

喫茶スペースも十分に確保されているので、

お友達といって、鑑賞後にお茶するのも楽しいと思います!

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この夏新たな領域に踏み込んでみてはいかがでしょうか?

 

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小原瑞季